企業が行う面接の形式に圧迫面接と呼ばれるものがあります。
名前からして、あまりいい予感はしませんが、圧迫面接とはどういったものなのでしょうか?
そこで本記事では、圧迫面接について解説いたします。
概要から対策法までまとめました。
就活中の方は、本記事をご覧いただき圧迫面接に備えていきましょう。
圧迫面接とは?
圧迫面接とは、面接を受ける人に答えにくいような質問を出したり、否定的な言葉を出したり態度を取ったりする面接です。
敢えてプレッシャーを与えることで、相手の適性を見極めます。
どうしてそんな嫌らしい面接を行うのでしょうか?
圧迫面接を行う理由
企業が圧迫面接を行う理由は、学生のストレス耐性や臨機応変に対応できる能力を見極めるためです。
というのも、社会人になってから様々なストレスと直面する形となります。
上司からの厳しい指導、取引先や顧客からの理不尽なクレームなど、挙げ出したらキリがありません。
そして、こうした要因で会社をすぐに辞めたり、やる気を失くしたりする人もいます。
学生時代の成績が優秀でも、社会で生かせないと意味がないですからね。
そのため、企業は敢えて厳しい態度を取り、若者がストレスに耐え得るだけの適性があるかを見極めているのです。
決して嫌がらせ行為を目的に行っているわけではないので、その点はご安心ください。
圧迫面接の事例
先ほども概要でも圧迫面接について軽く触れましたが、本段落ではもう少し詳しく事例を見てまいります。
圧迫面接は、主に5つのパターンがあります。
無言の圧力を加えてくる
何かを言ってくるわけではないけど、腕組みや足組みなどをして、いかにも相手を見下すような態度を取ってくる面接官はいます。
敢えて何も言わないことで、面接を受ける人により大きなプレッシャーを与えるのが狙いです。
無言の圧力は、何かを言ってくるより怖く感じることがありますもんね。
興味なさそうな態度をとる
先ほど解説したのと似たような内容ではありますが、頬杖やあくびなど、興味なさそうな態度を取ることもあります。
相手に「興味ないのかな?」と思わせて、戸惑わせようとします。
中には携帯やパソコンを触り出す面接官もいます。
学生のマイナスとなるポイントを聞いてくる
学生時代で過ごしてきこと全てが華のあった生活とは限らないでしょう。
中には挫折を経験したという人もいるのではないでしょうか?
圧迫面接では、学生にとってマイナスとなった出来事に対しても容赦なく踏み込んできます。
例えば、何かしらの事情があって途中で部活を辞めた場合、「どうして辞める必要があったの?最後まで続けなかった理由は?」などといった感じですね。
なぜ?どうして?質問をしつこく深掘りしてくる
1つの回答に対し、しつこく質問をしてくる面接官もいます。
「なぜ?」や「どうして?」など、ひたすら深掘りしてきます。
これは仕事をする中で取引先と打ち合わせしたり、顧客からクレームが出たりした際に、相手を納得させるまで説明できるかというのを見極める意図があります。
すぐに否定的な発言をする
面接を受ける人の回答をひたすら否定してくるパターンですね。
例えば、志望動機を答えた際に「そんな理由よく聞く」や「こんな考えではやっていけない」など、否定的な言葉を言って相手にプレッシャーを与えてきます。
圧迫面接の対処法
このように、圧迫面接には多くのパターンがあります。
これらを対策するには、どうすればいいのでしょうか?
本記事では、6つの攻略法を紹介いたします。
①相手の戦略だと理解しておく
事前に圧迫面接の事を理解しておけば、面接本番でも冷静に臨むことができます。
「そういう面接もある」、「相手はわざと言っている」と自分に言い聞かせて、自信を持って面接に臨みましょう。
②質問の深掘りは対策しておく
圧迫面接に限らず、普通の面接でも質問の深掘りをしてくることはあります。
例えば、趣味を聞かれて「読書です」と答えた際に、「どうして読書が趣味なのですか?」や「何のジャンルが好きですか?」などと聞いてくる感じですね。
そのため、面接を受ける際は、深掘りの内容にも対応できるよう練習しておきましょう。
③ネガティブをポジティブに変える
相手のペースに乗せられて、気分を落としてはいけません。
気分を落とすのではなく、逆にポジティブな気持ちに変えましょう。
例えば、志望動機や経歴を答えた際に、面接官から「ウチは仕事内容を覚えることが多くて、すぐに挫折してしまう子もいる。君に着いていけるのかい?」的な事を言われたとします。
そうしたとき、以下のような回答をされてみるといいでしょう!
「確かに最初は色々ご迷惑をお掛けする形になるかもしれません。しかし、学生時代から物事を学ぶ姿勢は人一倍強く、仕事内容を吸収していける自信があります。御社でも自分の強みを生かしていきたいと考えております」
上記は一例に過ぎませんが、相手の意見を受け入れつつ、ご自身の思いを伝えることで高評価が得られやすくなります。
④無言にならない
相手の質問攻めや否定的な発言をされると、言い返せなくなることもあります。
しかし、面接中に黙り込んでしまうのは、圧迫面接に限らずあってはならないことです。
こうした事態を避けるには、先ほど挙げた「質問の深掘りに対策する」や「ネガティブをポジティブに変える」など、対策法を把握して事前に練習しておきましょう。
⑤面接官の質問に対して感情的にならない
嫌味の1つでも言われると、怒りたくなる気持ちは分かります。
しかし、そこで感情的になっては相手の思うつぼです。
「圧迫面接を行う理由」でも解説しましたが、圧迫面接では「取引先や顧客からクレームがあっても耐えることができるか?」と、ストレス耐性を見極める意図があります。
そのため、ここで感情的になってしまうと、「この人は少し嫌な事があるとすぐに投げ出してしまうんだ」と思われ、マイナスな印象を与えてしまいます。
圧迫面接は相手を虐めるものではなく、相手の適性を見極めるためのものだと頭に入れておきましょう。
⑥毅然とした態度で臨む
面接官の中には、あなたの経歴を見て痛い部分を突いてくることもあります。
例えば、何かしら挫折した経験があると、その事をネチネチ言ってくるでしょう。
しかし、人間誰しも失敗はしますし、挫折だって経験しています。
ですから、怯まずあなたは堂々と面接に臨めばいいのです。
毅然とした態度で臨むことにより、面接官にもあなたの熱意を伝えられるでしょう!
面接中は嫌味を言ってきても、内心では感心しているかもしれませんね!
圧迫面接で違和感があった場合は・・
圧迫面接には、企業の意図があって行われていることは既にご理解いただけたでしょう。
しかし、中には悪質な圧迫面接も存在します。
例えば、ストレス耐性を見極めるのとは思えないような暴言を吐いてきたり、デブやブスなど人格を否定したりするような発言ですね。
こうした発言をする面接官は、圧迫面接を利用して単に相手を貶めたいだけの可能性が高いです。
言い換えるのならブラック企業の類だと思っていいでしょう。
そういった企業は、入社後もパワハラを行うことが懸念され、まともな環境での労働は見込めません。
面接官の発言に違和感を抱いた場合は、面接だけ耐えて内定は辞退するのが賢明な判断です。
まとめ
本記事でお話した圧迫面接ですが、ハラスメントに対する見方が厳しくなっている影響もあり、昨今では実施する企業が減少傾向にあります。
しかし、完全に無くなった訳ではないので、対策しておくに越した事はありません。
また、圧迫面接は通常の面接に比べてプレッシャーも大きくなります。
圧迫面接の練習を重ねておけば、結果として通常の面接対策にも繋がるので、そうした視点でもメリットは大きいでしょう。
圧迫面接に対抗するためにも、本記事でお話した内容を活用してみてください。