就活試験の中にSPIと呼ばれるものがあります。
就活を行う上で、一度は耳にしたことのある人が多いのではないでしょうか?
ただ、SPIと言われても何の事かいまいち分かりませんよね。
そこで本記事では、SPIについて解説してまいります。
対策法もレクチャーいたしますので、就活の参考になれば幸いです。
就活で定番!SPIとは?
SPIとは、Synthetic Personality Inventoryを略したもので、適性検査の1種類です。
リクルート社によって開発され、人柄や仕事に関する適正、会社に馴染めるかなどを診断します。
大企業、中小企業、公務員と様々な場所で導入されております。
1次選考や書類選考直後の段階で行う企業が多く、就職活動の最初の関門として立ちはだかることが多いです。
企業の採用試験といえば面接のイメージが強いけど、SPIをクリアしないことには面接試験すら受けられないのか・・。
SPIで出される問題の種類は?
SPIは性格検査と能力検査の大きく2種類に分けられます。
それぞれ解説してまいります。
性格検査
性格検査は、普段の行動や考え方などの質問から適性を見極める検査です。
いわゆる性格診断と同じですね。
というのも、仕事によっては性格に左右されることもあります。
例えば、接客業の場合、お客さんと接することがメインとなります。
そのため、時には浴びせられる心ないクレームにも耐えられるほどのメンタルが必要です。
気が短かかったり気が弱かったりすると、いくら頭が良くても接客業とは相性が悪いと言えます。
性格の見極めは面接を通じても行われますが、SPIでは面接とは別の視点で就活生の性格や適性を把握することができます。
こうしたことから、実施する企業が多い傾向にあります。
また、あくまでも性格を見極める検査なので、これといった勉強は必要ありません。
自分が思うありのままの回答をしましょう。
性格検査で出される問題の例
性格診断を受けたことのある人ならイメージしやすいかと思いますが、例文を紹介いたします。
近くに困っている人がいたら、あなたはどうしますか?
A:手を差し伸べる
B:助けようか悩みながらも、結局助けずにその場を去る
C:何も思わずにそのまま立ち去る
こんな感じで、自分の考えに一番近いものを選択するのが性格検査です。
能力検査
能力検査は、働く上での知的能力を確かめるために行われる筆記試験です。
言語と非言語の2種類存在します。
言語では、言葉の意味や話の内容を的確に理解できる力を確認します。
続いて非言語は、数的処理や論理的思考を持って問題を解けるかを確認するものです。
そのため、「言語は国語」で「非言語は算数」のようなものですね。
国語や算数と聞くと少し難しそうですね。
SPIで出題される内容は、基本的に小学生から中学生で習うものです。
そのため、国語や数学が苦手な人でも、きちんと勉強すれば当日に備えられます。
能力検査で出される問題の例(言語)
能力検査で出題される問題の例を紹介します。
①下線部の言葉の意味を考え、意味が最もよく合致するものを選びなさい。
お金を稼ぐこと
A:買い物
B:遊ぶ
C:仕事
D:寝る
上記問題の答えは、言わずと分かる通り「C」です。
では、もう1つ紹介いたします。
②掲示された二語の関係を考え、同じ関係のものを選びなさい。
カブトムシ:昆虫
A:ライオン:トラ
B:掃除機:家具
C:男性:女性
上記問題の答えは「B」です。
問題に登場した「カブトムシ:昆虫」は、カブトムシは昆虫の1種という意味合いがあります。
したがって、問題文と同じ関係を持つのは、「掃除機は家具の1種」で当てはまるBとなるわけです。
こんな感じで、言語では類義語や対義語関係の問題が多く出題されます。
そのため、語彙力を鍛えておくと試験で有利です。
能力検査で出される問題の例(非言語)
続いて非言語の問題例を紹介します。
次の文を読んで問いに答えなさい。
ある八百屋さんで、Fさんは100円の卵を2つと50円のニンジンを3本、Gさんは150円のキャベツを1玉と70円のじゃがいもを3つ買いました。
FさんとGさんの買い物合計額の差額はいくらか?
A:10円
B:15円
C:20円
D:30円
E:AからDのいずれでもない
答えは「Fさんの合計額が350円でGさんの合計額が360円」なので、Aの10円となります。
このように、数字が書かれている文章を読みとき、頭の中で素早く計算するのが非言語の特徴です。
SPIの受験方法
SPIの受験方法は、主に4パターンの内いずれかで行われます。
テストセンター
テストセンターは、企業側が用意した専用会場のパソコンで受験する形式です。
WEBテスティング
WEBテスティングは、インターネットを接続できる場所からパソコンで受験する形式です。
自宅はもちろん、インターネットの接続かつパソコンを用意できる場所ならどこでも受けられます。
ただ、他の形式と違って、インターネットの接続環境はご自身で用意しなければなりません。
ネットの回線が不安定だと、試験に支障が生じることもあります。
そのため、試験が始まるまでにネット環境のチェックは、しっかりと行っておきましょう。
インハウスCBT
インハウスCBTは企業に直接足を運び、指定された部屋にてパソコンで受験する形式です。
ペーパーテスティング
ペーパーテスティングもインハウスCBTと同じく、企業に直接足を運んで指定の部屋で受験する形式です。
ただ、こちらはパソコンではなく、マークシートに塗りつぶしていく形となります。
SPIの対策(勉強)方法は?就活最初の難関を突破せよ!
ここまでの解説でSPIについて理解することはできました。ただ、SPIを突破するには、どう対策すればいいのでしょうか?
こうした疑問を解決するために、本段落ではSPIの対策方法を解説いたします。
問題集を何回も繰り返す
SPIに限らず言えることですが、練習を繰り返すに越した事はありません。
シンプルではありますが、問題集を繰り返し解くことが大事です。
問題集は本屋で売られていますし、ネット上から無料ダウンロードすることもできます。
1つの問題集で解き足りない場合は、いくつか持っておくといいでしょう。
語彙力を鍛える
言語の検査では、主に対義語や類義語関係の問題が多く出されます。
語彙力が鍛えられていないと、文を見たときに混乱してしまって問題を解くのに時間を要します。
語彙力や文法についてまとめられた参考書を購入して、勉強しておくといいでしょう。
時間を計りながら勉強をする
SPIの問題数は、大体300問程度とされています。
大量の問題数に加え、制限時間は30分~40分と短めです。
定められた時間の中で、いかに1問1問を早く解くかが鍵となってきます。
そのためには、問題ができるようになるだけではなく、素早く解くことも視野に入れて勉強しなければなりません。
勉強の際は、ストップウォッチなどで時間を計りながら取り組むと、試験本番でも時間を意識しながらスピーディーに進められます。
本番を体験!本命ではない企業を事前に受けてみる
本番を体験するとはどういう意味でしょうか?
言葉の通り、実際に企業の採用試験を受けて、SPIを体験してしまうことです。
普段の勉強と本番の雰囲気は違うので、慣れない環境に戸惑ってしまうケースも少なくありません。
特にパソコンで試験を行う場合は、パソコンの操作方法で混乱しがちです。
そこで、本命ではない会社で一度受験をし、本番の雰囲気を知っておくことをおすすめします。
本番の雰囲気に慣れ、本命の企業での試験を要領よく進めましょう。
分からない問題や難しい問題は先に飛ばす
十分に勉強しても、分からない問題や難しい問題に直面してしまうことはあるでしょう。
そうしたときは、いったん後回しにして次の問題に進むことをおすすめします。
先ほども解説しましたが、SPIは短時間の中で多くの問題を解いていかなければなりません。
1問ごとに時間を使うと、残りの時間が足りなくなります。
逆に解けそうな問題があっても、時間のせいで解けないのはもったいないですよね・・。
そのため、少しでも時間が掛かりそうと判断した問題は、先に飛ばしてしまいましょう。
まとめ
就活最大の関門といえば面接ですが、そこにたどり着けなければ意味がありません。
最初の関門であるSPIもクリアする必要があります。
SPIは適性検査ではあるものの、事前にしっかりと練習をして臨まなければなりません。
SPIで不採用とならないためにも、本記事でお話した内容を活用頂ければ幸いです。